啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「見よ、少女のこの歌声歌唱力を!」

Youtubeで8百万回を優に超えるアクセス件数を誇るこの少女の歌声は、確かに何故か聞く者を自然に涙させる何かがあります。 世界の誰でもが、どこか遠くに置いてしまってきた「心の純粋さ」でしょうか?心に染み渡る歌の原点を、たった6才の少女に教えてもらう…

東大の4学期制導入とその影響

2013年6月19日に行われました東京大学の検討会議は、秋入学制度の導入を見送り、2015年度末までに4学期制を導入するという最終案をまとめました。 案によると、第1学が4−5月、夏休みが6月−8月、残りを第2・3・4学期に分ける場合と、現在の2学期を単純にそれ…

中国不動産の価格上昇の仕組み

ある中国の研究者から、中国経済の減速が目立つ昨今でも、不動産価格は上昇し続けていると聞きました。これは、中央政府の権力権限に比べて、地方政府のそれは極めて低く、税収に至ってはその地の不動産関連でしか徴収できない仕組みになっているといいます…

理財商品とシャドウ・バンキング

中国では、高い利回りの「理財商品」の残高が、130兆円を突破したという新聞記事がのっていました。これは、正規の銀行とは別に存在するシャドウバンキング(影の銀行)のようなもので、地方などの不動産などに投資して、高利回りを稼ぎ出しているとのこ…

「ゲノム情報社会とは何か」

教授の考える「ゲノム情報社会とは何か」の講演会の記録を、今頃見つけました。 公開日: 2012/05/14 ■「ゲノムDNA情報が拓く新しい社会:健康・食料・環境のこれから」 国立遺伝学研究所副所長 五條堀 孝 教授 【講演の概要】・ゲノム情報社会 (http://w…

富士山の世界遺産登録にちなんで

昨日、慌ただしく東京駅の丸の内側から新幹線めがけて乗り込もうとしていたとき、とてもきれいで大きな富士山のレリーフのような壁画が目に飛び込んできました。 予定の新幹線に乗り遅れるかも知れない時間も考えずに、あまりの美しさに、思わず写真を撮って…

文科省情報課が消滅

文科省内の組織変更があったもようです。スパコン「京」などを担当した情報課が「参事官」となり、もっと局レベルでの「情報」分野の促進に向かうようです。 分野的に関係のある研究者の方々には、要注目の動きと思われます。また、詳しくは、分かり次第報告…

今年の概算要求の省内締め切り

例年、各省の概算要求に向けた省内の締め切りは6月末です。8月末の財務省への提案締め切りに向けて各省が概算要求をまとめ上げます。 参院選挙の投開票日が2013年7月21日(日)になりましたので、政界は完全選挙モードに突入しているのでしょう。そういうこ…

函南・平井のすいか

静岡県の三島市の少し南の地区を函南町といいます。そのなかに平井という地区があります。別荘地の南箱根ダイヤランド付近にあたります。実は、ここがスイカの名産地で、「平井のスイカ」とは、全国的なブランドにもなってきています。 この函南に住み知人親…

科学者としての矜持(きょうじ)

科学者には、自らの責務に対する責任があるとともに、独創をひるむことなく追い続けることのできる自由性が与えられています。しかし、その自由性を十分に生かせる能力も必要です。 人間性・人格性そして倫理的な高潔さなどすべてを統合した全体を、英語では…

「一竿(の)風月」(いっかんふうげつ)

「一竿風月」あるいは「一竿の風月」とは、「1本の釣りざおを友に自然の風物を楽しみ、俗事を忘れること。」 あこがれの状況ですね。特に、釣りの好きな人には、究極の人生ゴールでしょうか。 団塊の世代の旅行ブームが真っ盛りで、東京駅もそういう団体旅行…

らっきょうの贈り物

昨夜遅くに帰宅すると、玄関に素敵なプレゼントが置いてあったというので、早速に大きな白いビニール袋の中を覗くと、輝くばかりの白金色で大粒のらっきょうに、大きなエメラルドが何粒も浮かんだような梅酒、そして油絵から飛び出したような立派なニンニク…

(電子)メールの秘匿性

インターネットの成り立ちは、当初から秘匿性を排除したところから始まっています。ARPANETによるネットワーク同士をつなぐ、いわゆる「インターネット」のプロトコルは、秘匿性がないのではなく、それを排除してユーザーの利便性を優先した思想から始まって…

個人情報と諜報活動

元CIA職員による個人情報の諜報活動が、外交問題までに発展して注目を浴びています。 いずれ、「エシュロン」の問題は、その真偽も含めて問題が浮上してくるものと思われます。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3 …

諦観を超えた社会不安

誰かが何かをしてくれるという当てのない幻想が崩壊したとき、やりばのない不満が社会不安に繋がっていくことを恐れます。 しかし、みんなで考えて、しっかり実行すれば必ず解決の方向性が見いだせると思います。 国民の資産が国債という形に変換されたお金…

国内のグローバル化:移民政策の必要の議論

もっと突っ込んでいえば、日本人の少子化対策を十分に手が打てないとすると、「移民受け入れ」を真剣に考えざるを得ません。 日本人が海外に出ていって「グローバル化」をはかるのか、むしろ外国人を積極的に受け入れて自らこの国をグローバル化するのかを、決め…

貿易赤字の恒常化にみる人口減少問題

ならば、いままでの蓄積された資産を海外に投資して、その運用益でこの国の経常利益の黒字を維持していくのか?それならば、香港やシンガポールのような思い切った金融の規制緩和などの動きが必要となります。 もし「ものづくり国家」の建設という目標を維持さ…

財源確保と「グローバル化」

「財源ない。したがって、税金をあげるしかない。しかし、税金をあけるには収益のあがる経済活動、特に企業も勤労者も収益が分配される経済活動が必要。」という論理構造は正しいのですが、どこかに大きな前提が欠如しているように思われます。 「オフショア」と…

ブラジルのデモにみる「政策選択」の重要性

ブラジルで、簡単に言えば「サッカーのワールドカップで巨大な財政支出をするくらいなら、もっと大切な勤労者の所得があがる経済政策や社会の治安が保たれるような政策にお金を使え!」という大規模デモが発生しています。 たしかに、気がつくと、日本でも限ら…

自宅介護と誰も看取れない「看取り」

一方、大都会の一局集中に加えて少子化の波が、地方の過疎化に拍車をかけます。つまり、地方の著しい人口減少だけでなく、若い人達が地方にあまりいなくなるという先の見えない人口構造が発生してきたのです。 このような状況のなかで、いくら医療や介護の費…

核家族化

日本の核家族化が進んでかなりの時が経っています。元来、二世代が同居する二世帯住居は普通で、三世代が同居する大家族も珍しくなかった時代がありました。教授の子供の時代は、そんな時代でした。 次第に、当時の若い働き盛りの世代が大都会に向かい、大都…

都議選・自公で過半数

都議選で、自民党も公明党も立候補者がそれぞれ59名・23名全員当選で自公で過半数となり、民主党が共産党に次いで第4党に転落というニュースが飛びまわっています。 この勢いで参議院選に突入するのでしょうか。この参院選挙が終わると以後の3年間は国…

遺伝学普及会と三島市が協定

(写真は、静岡新聞2103年6月21日(金)朝刊より) 伊豆日日版2013年06月21日付け「三島市と遺伝学普及会連携協定を締結 市民に学習機会提供」 「三島市は20日、財団法人遺伝学普及会との間で連携・協力を強化する協定を締結した。同財団が地方自治体と協定を…

2013京都賞の「New York Times」誌記事

2013年6月21日付のニューヨーク・タイムズ誌によりますと、ジャズ音楽家のCecil Taylor氏の京都賞受賞を見出しにコメント欄に、2013年度の京都賞の受賞者を報告しています。 - New York Times cited: June 21, 2013, 2:14 pmComment "Cecil Taylor Wins the …

Dan Graur博士のENCODE批判

本日も、遺伝研・研究集会の「ジュンクDNAの進化」の2日目が遺伝研講堂で開催されました。 昨日は、ENCODEプロジェクトのメイン論文であるNature論文について、ヒューストン大学のダン・グラウア教授が今年の2月のGBEで論文を発表しましたが、その批判が中…

三保松原も含めて富士山が世界遺産登録

本日の午後に、富士山が世界遺産に登録されました。 何よりも静岡県人としてうれしいのは、絶望視されていた三保松原も一緒に世界遺産に登録されたことです。 諦めることなく、文化庁などがロビー活動したことが、功を奏したようです。本当によかったです。

「がらくたDNA」の遺伝研・研究集会

遺伝研の斎藤成也教授が、本日から2日間にわたって、「がらくたDNAsの進化」に関する研究集会が開催されます。 日本遺伝学会のメール・ニュースレターに掲載された案内は、以下の通りです。■==============================================================…

2013年京都賞発表:根井正利教授が受賞!

本日の2013年6月21日午後3時より、2013年京都賞受賞者の発表が行われました。 基礎科学部門で、ペンシルバニア州立大学の根井正利教授が受賞しました。 (http://www.inamori-f.or.jp/ja_topics_130621.html) - 第29回(2013)京都賞受賞者の決定 公益財団…

太平洋クロマグロの完全ゲノム決定!

昨日、太平洋クロマグロの完全ゲノム決定の論文が、PNASにonlineで発表されました。 「Evolutionary changes of multiple visual pigment genes in the complete genome of Pacific bluefin tuna」 Yoji Nakamuraa,1, Kazuki Morib, Kenji Saitoha, Kenshiro…

最近のVenter博士達のミニメタゲノム論文

特に、最近のVenter博士達のこのPNAS論文では、病院の緊急病室のとなりのトイレの流しの底から綿棒のようなもので採取した「バイオフィルム(biofilm)」から、「セルソーター(FACS)」・「MDA」・「アッセンブラー」を用いて、「TM6」という名前の新規の「…