啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

理財商品とシャドウ・バンキング

 中国では、高い利回りの「理財商品」の残高が、130兆円を突破したという新聞記事がのっていました。これは、正規の銀行とは別に存在するシャドウバンキング(影の銀行)のようなもので、地方などの不動産などに投資して、高利回りを稼ぎ出しているとのことです。
 しかし、米国で住宅バブル崩壊のきっかけになった「サブプライムローン」に似ているところがあって、中国経済の減速とともに不動産プロジェクトが行き詰ってしまうと、とたんに投資した個人や企業に経済破綻をもたらすと言われています。忍び寄る中国のバブル崩壊の引き金となりかねないのが、理財商品なのです。
 中国の研究予算が今年から大幅カットされたと、直接に中国の研究者からよく聞きます。その話と状況が符合しています。世界経済の牽引力としての立場もあることから、かつての日本や少し前の米国のようなバブル崩壊だけは、避けてもらいたいものです。