啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Dr. Chi-Huey Wong に送ってもらう

晩餐会の後、リージェントホテルで親しい知人達が私を待ってくれていました。思ったより、この晩餐会が長くかかり午後8時半を回り、もう午後9時に近づいていました。世界貿易センタービルでお別れをしようとしたとき、Dr.Wongが「どこまでいくのですか?」と…

Dr. Yuan Tseh Lee(李遠哲博士)との会話

お陰様で、旧知のDr. Yuan Tseh Lee(李遠哲博士)が教授の隣に座って、また親密に話すことができました。Lee博士は、9歳まで日本語しか話していなかったということで、我々以上に日本語が得意です。「先生の日本語はパーフェクトですね!」といつもながらに…

Dr. Yuan Tseh LeeとDr. Chi-Huey Wong

ICSU (Internatioal Union of sciences:国際科学連合)のPresidentであるDr. Yuan Tseh Lee(李遠哲博士)とAcademia SinicaPresident Dr. Chi-Huey Wong (翁[追+文]恵)の主催の晩餐会がありました。 世界貿易センタービルの最上階で行われた十人くらいの晩餐…

CODATA2012が始まる

教授がVice Presidentを務めるCODATAの国際会議と総会が、台北で始まっています。このところ、何故か台湾づいていますが、会場は、台北中心部にあるアカデミア・シニカのキャンパス内です。 「Big Data」や「第4の科学」というキーワードが、この情報関連分…

羽田空港・国際線ターミナル

羽田空港・国際線ターミナルは、スペース的にもまだまだ余裕があるようにいつも感じます。しかし、熟年層の旅行ブームといわれているものの、成田空港も何故か人がまばらな感じがします。これは、他の国際的なハブ空港と比較してみると、その人の込み方が格…

ハリケーン「サンディ」

ハリケーン「サンディ」が、米国東部を直撃する恐れが強いということで、ニューヨークやワシントンDCではその事前対策で大変な様子を、CNNは連続して報じています。ニューヨーク市場も何十年ぶりの閉鎖とか。 大都市を襲う自然災害は、その被害の規模と多…

睡眠計

枕元に置いておくだけで、就寝中の寝相などをセンサーで感知し、眠りの深さなどを自身で計測できる装置「睡眠計」が売り出されました。どう使うかは、正直なところ、まだよくわかりませんが、睡眠計を使いたいと思った段階で、よく眠れていないということなの…

頂いた富士山

本日、このブログを見た「しげの家」のマスターの芹沢様から、数年前ながら伊豆から見た美しい富士山の写真があるとのメールとともに、「霊峰富士」に相応しい素晴らしい富士山の写真をいただきました。これは、冬の富士山ですね。写真だけでも、見とれてしまう…

大吟醸「智徳」

先日も、実は話題にしたのですが、慶応大学の冨田研究室が、山形の有名酒造会社との協力で、すべての酒樽の酒を徹底的にメタボローム解析し、オルニチンなどのいくつかの成分が最高であったものに「智徳」となずけて、限定400本をつくったというものです。 …

知徳(智徳)

話を慶応大学に戻しますが、初版が1875年(明治8年)に刊行された「文明論之概略」(ぶんめいろんのがいりゃく)は福澤諭吉の全10章からなる著書で、「知徳」が盛んに議論されています。たとえば、第四章「一国人民の智徳を論ず」、第六章「智徳の弁」、第七…

大学の創始者

「慶応大学の創始者は?」と聞かれて、間髪を入れずに「福沢諭吉」と答えられる人は多いと思います。教授も、もう十数年慶応大学の客員教授をさせていただき、毎年講義を大学院生と大学生にさせていただいていますが、創始者の薫陶を慶応大学の「諸君」に強く感…

分子集団系統遺伝学の誕生

分子系統学と分子集団遺伝学は、後者は前者の基盤という形で密接に関係していることは明らかでありますが、その二つの学問は明確に分かれていたと思います。 つまり、分子集団遺伝学は、生物集団の遺伝的な多様性の分子レベルでの保持機構を解明しようという…

冠雪の富士山

富士山は、やはり美しい日本の象徴ですね。 初冠雪ではありませんが、富士山の一番美しい季節になりました。気温もめっきり下がって、朝夕は寒ささえ覚える日が多くなってきましたね。 季節の変わり目、皆さん健康に気を付けましょう! 特に、海外にお住まい…

レーモンド松屋・格好良すぎる還暦「新人」歌手

こんな60歳代の「新人」歌手がいるとは・・・。歌謡曲なのか、演歌なのか?はたまたロックなのか? きっと若い人たちの洗練されたセンチメンタリズムには合わないでしょうが、このどこか「泥臭い」格好よさが、歌を聴いていると、いつしか「還暦」の観念を吹…

携帯電話を自宅に置き忘れて文科省へ出張

午前8時12分の三島発の新幹線で霞が関の文科省の本省へ向かうも、車内で携帯電話を置き忘れたことに気づきました。 「コミュニーケーション依存症」という疾病の名称が確立しているらしく、携帯電話でSNSなどのソーシャルコミュニケーションをしていないと、…

モニタリング・メタゲノミクスにみる問題点

未知の微生物の探索に焦点があるのではなく、モニタリングとしてのメタゲノミクスの問題点は、未知の微生物を「未知」として割り切って前に進めれるかどうかにかかっているように思います。 どうしても、未知の生物を知ろうとすると、本来の方向とはかけ離れ…

10月24日(水)

たくさんの「おめでとう」メッセージをありがとうございました。皆さまのご声援に、これからも精進して頑張っていきます!引き続き、ご支援をお願いいたします。

赤潮メタゲノムプロジェクト会議

農林水産技術会議の赤潮対策を目指したメタゲノムプロジェクトの中間検討会と第2回運営委員会が本省で行われました。ほぼ丸一日かかっての会議漬けでした。 非常にいいデータが出てきており、さらなる発展を予感できる非常に興味深い結果が続出しています。…

伊の地震予知判決と科学者の責任

2009年のイタリアで発生した地震の直前に、地震の専門家グループが大きな地震は起きないだろうと発表して、多くの人がすぐに避難せずに死亡したとして、裁判所が実刑判決を下されたというニュースがありました。 科学者の責任が、道徳的な責任だけでなく刑事…

誕生日の昼食会

秘書スタッフの人達が、事前ながら教授の誕生日を祝して昼食会を催してくれました。有難い次第です。

「京」とゲノム関連研究への応用

スパコン「京」におけるゲノム関連研究への応用が本格化して来ています。 一方で、課題も見えてきました。「京」の一般利用が開始されて、運用上の制約も大きくなってきています。さらに、ゲノム関連研究では、もともと原始的な並列性がありますので、ひとつ…

収入格差と生活費格差

研究者の収入の国による格差の問題は、微妙な問題ではありますが、どうしても避けては通れない問題です。 比較的に事情のいい台湾を例に取ってみましょう。 基本的に、研究者の給料は日本の同じランクの場合のおよそ半分と考えられます。特別な教授ポストは…

Reciprocal Monophyly

「ReciprocalMonophyly」の定義を、しっかり再確認しておきましょう。ゲノム時代の前の仕事が、再脚光を浴びてきています。 John Avise博士たちの仕事は、かなり早いものでした。概念を明確にさせたのは、David Kizirian and Maureen A. Donnelly (2004)でし…

ABC: Approximate Bayesian computation

ABCは、日本語でどう訳したらいいのでしょうか?誰かすでににキチンを和訳を付けている人がいるかも知れませんね。どうも、「近似ベイズ計算」と訳することが多いようです。複雑な尤度計算を、近似を用いて計算する手法の総称です。 非常に、よく使われてき…

Taiwan Society of Evolution and Computational Biology

ISEGBは、新しく設立されたTaiwan Society of Evolution and Computational Biology(台湾演化與計算生物学會)の設立総会にもなっているようです。

ISEGB at Taiwan

ISEGBとは、「International Symposium on Evolutionary and Genomics and Bioinformatics」の略です。台湾の高雄(Kaohsiung)の国立中山大学(NSYU: National Sun Yat-sen University)でこの週末の10月20日(土)・21日(日)に開催されます。 「演化基因体…

台湾でも「江南(カンナム)スタイル」が大人気

台湾でも、PSYの「江南(カンナム)スタイル」が大人気で、ISEGBの懇親会でも若手研究者のこのダンスが飛び出す寸前とのことでありました。韓国語で歌うこのラップが世界中の大ヒットになるとは・・!

Multi-species coalescence model(多種コアレッセンスモデル)

やはり、imcomplete lineage sorting(「不完全遺伝子系統仕分け」)の問題は、遺伝子やゲノムのDNA配列データから系統樹を構築するときの中心的課題として取られてきています。 特に問題なのは、concatenationといって、各遺伝子の塩基配列データを繋いで長…

NCKUのゲノム研究センターモデル

台湾の国立成功大学は、全学的なゲノム研究センターを考慮中です。もちろん、最近のゲノム研究のパラダイム変換に応じた組織設計が急務となっています。

イネの進化的起源

最近のイネゲノムの品種のゲノム配列からイネの進化的起源を論じた論文がNature誌に発表されました。