啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

お台場BIRC全体会議

午前10時から全体会議があり、出席しました。この午前10時前までにお台場のテレコムセンター駅に到着するには、遅くとも午前8:12の三島発新幹線に乗らねばなりません。 早朝4時半か5時頃に起床する「早起き」人の教授としては、その新幹線の出発時間はあまり苦…

「石油ストーブ」バカ売れ

節電の夏が大事なく終われるようにと願っている最中に、テレビニュースでは、今年の冬も節電の必要があるということで、昔ながらの電気いらずの石油ストーブが飛ぶように売れているとか。 もう世間の関心は、今年の冬の節電対策に移っているようです。

節電の夏の全国化

一方、この電力の逼迫状況は東電だけと思っていました。 今年の5月頃、福岡を訪れて、商店街が真昼というのに、どの店もこうこうと全部の電灯や蛍光灯を点けているのをみて、違和感というより羨ましさを感じたことを覚えています。 しかし、いまでは九電管内…

横浜での会合

横浜で夕方に会合があり、横浜に向かいました。JR横浜駅でいつも思うことは、人の多さです。いつでも、人で混雑しています。 本日のこのJR横浜駅の人の多さは、複数の新幹線本線を擁するJR東京駅より多いのではないかと思うほどの多さでした。

お台場BIRC統合データベースチームの進捗報告会

お台場のBIRCの統合データベースチームの各人の進捗報告会が午後1時から約3時間に渡ってありました。最初から最後まで、教授は出席しました。 お台場のBIRC統合データベースチームのみんな、頑張れ!

節電の夏の終息

もしそうなら、節電の夏をみんなで何とか乗り越えたのではないかと思います。 たしかに、6月や7月の初め頃は、政府目標15%節電を達することが出来るのかなど不安でいっぱいでしたが、今現在の状況でいえば、この夏の乗りきりは東京電力は少なくともできたの…

夏の終わりの予感

昨日の雨が今朝まで残っていましたが、さすがに午後はどんよりとした曇り空ながら、蒸し暑い1日となりました。 しかしながら、30℃を遥かに越える「かんかん照り」の真夏日にはなっていません。 今週の終わりは、もう8月の末、残暑が厳しいだろうとはいえ、昨…

場所と自分との絆

それを防ぐ次のパラダイムは何か?それは、物ではなく「絆」、人同士の信頼関係。家族を孤立させ、箱の中で利己主義に傾斜してきた個人主義の終焉を予想しているようです。 特に、場所と自分を繋ぎ直す作業としての信頼関係。この大事さを隈氏は力強く説いて…

個人主義という名の利己主義

「白い箱」型住宅は、点で起こる災害からは、リスク分散という意味で、どこかはやられるが別のところは残るので、かなりの対応効果がありました。 一方、この閉鎖空間が、核家族化として、家族の分断や孤立化に拍車をかけます。 さらに、個人主義を助長し、利…

「白い箱」型住宅の終焉

しかし、この「白い箱」エンジンは、20世紀流文明の崩壊の前兆として、破綻していこうとしています。 2005年のハリケーン・カトリーナが襲った米国ルイジアナ州のニューオリンズは、「白い箱」型住宅に壊滅的な被害を与えました。 リーマンショックも、人が…

目的としての「白い箱」型住宅

そして、この「白い箱」型住宅の獲得のため、人々は、勤勉に働くことを学び、土地の私有制を洗練し、住宅ローン制を発明してきたとします。 いわば、この箱をエンジンとして、労働が、工業社会が、そして資本主義経済がまわりだしたと、考えるのです。 その…

リスボン大地震と「白い箱」型住宅

1755年11月1日に起こったポルトガル・リスボンでの大地震が、個人住宅として「白い箱」型の家の始まりと、隈氏は言います。 緑の芝に映えるこの「白い箱」住宅が、アメリカでの典型的な住宅であり、これが当時の弱い集合住宅で一蓮托生で自然災害からの危険…

科学者グループとしての社会対応

専門ごとでの問題には対応できても、社会が要求する回答には、いろいろな専門が複雑に絡み合ってた事象に関することが多いでしょうから、まさに科学者としても深刻な問題になります。

一人の科学者の限界

とりわけ、一人の科学者が問題の全容を語れなくなっている状況は、ライフサイエンスでも同じであると思われます。 吉川先生のご指摘は、ライフサイエンスにとっても、今後とても大事になってくると思われます。

コラム記事のポイント

吉川先生のコラム記事で、3つのポイントがまとめられておりました。 (1)原発事故巡る科学者の助言の中立性に問題。 (2)一人の科学者では人工物の全体像が見通せず。 (3)領域の研究と社会への助言が科学者の使命。 となっています。

隈研吾氏のコラム記事

日本経済新聞8月17日から始まった「ニッポン 再興のとき」シリーズ3話(上・中・下)で、8月18日の吉川弘之先生のコラム記事が「中」になるようです。 先日ご紹介した8月17日のエモット氏のコラム記事は、同シリーズの「上」でした。 ならば、8月19日の同シリー…

吉川裕之先生のコラム

日本経済新聞8月18日(木)朝刊の「経済教室」コラムに、「科学、統合的知性の創造を」と題し、「領域越えた協力必要〜信頼回復、社会への助言で〜」という副題付けて、元東京大学総長で前産総研理事長の吉川裕之先生が書いておられます。 吉川先生は、産総…

サールナート

サールナートは、インド中央部(ウッタル・プラデーシュ州)の街。初めて説法を説いた地とされ、「初転法輪」と呼ばれるようです。5人(仏道を求める修行者を「菩薩」と言いますが)と鹿に説法したといわれ、鹿が多くいたことから「鹿野苑(ろくやおん)」とも…

ライフサイエンスにおける「統合」の理解

一方、現代のライフサイエンスが希求する生命の理解には、集合体を統合的に機能させている機構や原理の解明があると思いますが、その究極の「謎」への挑戦には、釈尊の求めるものと不思議な共通性があるように思われます。

人間の理解

つまり、人間の体も要素の集合体でありながら、それを統合する何かがないと「空っぽ」という意味であり、これが全ての物や宇宙にも普遍された思想となります。 もちろん、そこで「スーパーナチュラル(超自然)」の存在を持ち込めそうなのですが、むしろ釈尊…

集合体と「空」

人間の体はこの5つの要素の集合体から出来ており、その集合のバランスというか秩序というか、今の言葉で一番ふさわしいのは「統合」だと思うのですが、これがなければ何もないのと同じであるという考え方のようです。 つまり、「空」というのは完全な「無」…

「色・受・想・行・識」

釈尊の元来の教えは、非常に論理的であることを、「五蘊(ごうん)」という考えの中にあることを知りました。 五蘊とは、人間の肉体を五つの要素の集まりとして捉え、その要素が「色・受・想・行・識」であると説きます。5つの漢字から、その意味は何となく理解…

「色即是空」

『般若心経』(はんにゃしんきょう)の有名な一説は、何と言っても「色即是空 空即是色」という一説でしょう。 「色」は「もの」を表し、「空」は「無」を表すとばかり思っていました。仏教思想に興味はあるものの、特定の宗教にこだわりを持たない教授は、普…

分子生物学に魅せられた人々

HLAの不思議

まもなく、「第20回組織適合性学会大会」が、静岡市で開催されます。 その大会において、第20回記念イベントとして、「佐治博夫と語ろう〜HLAの不思議〜」という語らいの場を設けました。パネルディスカッションという名目にしていますが、実際はインタ…

太宰治の手紙

また、文藝春秋9月号に戻って恐縮ですが、大型企画「運命を変えた手紙〜86人のドラマ」というのがありました。 そのひとつに、「太宰治から佐藤春夫へ」という題目で、「芥川賞をもらへば、私は人の情に泣くでせう」というのがあります。 当時、芥川賞の審査…

「ものづくり」の次

「ものづくり」の大事さは、多くの人達が認めているところです。実際、我が国の基幹産業は「製造業」であり、空洞化の問題はあるものの、新興国での稼ぎ頭でもあるところです。 一方、我が国においては、産業のGDP構成比でいえば、サービス業が約7割も占め…

仕事に集中できる幸せ

仕事に集中できることは、本当に幸せなことです。

「その後」の2つの大きな問題

「その後」において、現在大きな二つの問題があると、エモット氏はいいます。それらは、「エネルギー」と「財政」の問題です。 原子力エネルギーでいえば、恐怖感がその大きな要因ではあるが、本質的に日本の伝統的なリスクの対応法のために、結論が出にくく…

その後の「絆」がない

大震災で、「絆」がキャンペーンされ、被災地や被災者の方々との連帯感は非常にあると思っていました。 確かに、同情を共有するという「絆」の連帯感はあるように思えます。しかし、「震災後どうするか」ということに対する「絆」や「コンセンサス」は醸成さ…