啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

2011-08-21から1日間の記事一覧

サールナート

サールナートは、インド中央部(ウッタル・プラデーシュ州)の街。初めて説法を説いた地とされ、「初転法輪」と呼ばれるようです。5人(仏道を求める修行者を「菩薩」と言いますが)と鹿に説法したといわれ、鹿が多くいたことから「鹿野苑(ろくやおん)」とも…

ライフサイエンスにおける「統合」の理解

一方、現代のライフサイエンスが希求する生命の理解には、集合体を統合的に機能させている機構や原理の解明があると思いますが、その究極の「謎」への挑戦には、釈尊の求めるものと不思議な共通性があるように思われます。

人間の理解

つまり、人間の体も要素の集合体でありながら、それを統合する何かがないと「空っぽ」という意味であり、これが全ての物や宇宙にも普遍された思想となります。 もちろん、そこで「スーパーナチュラル(超自然)」の存在を持ち込めそうなのですが、むしろ釈尊…

集合体と「空」

人間の体はこの5つの要素の集合体から出来ており、その集合のバランスというか秩序というか、今の言葉で一番ふさわしいのは「統合」だと思うのですが、これがなければ何もないのと同じであるという考え方のようです。 つまり、「空」というのは完全な「無」…

「色・受・想・行・識」

釈尊の元来の教えは、非常に論理的であることを、「五蘊(ごうん)」という考えの中にあることを知りました。 五蘊とは、人間の肉体を五つの要素の集まりとして捉え、その要素が「色・受・想・行・識」であると説きます。5つの漢字から、その意味は何となく理解…

「色即是空」

『般若心経』(はんにゃしんきょう)の有名な一説は、何と言っても「色即是空 空即是色」という一説でしょう。 「色」は「もの」を表し、「空」は「無」を表すとばかり思っていました。仏教思想に興味はあるものの、特定の宗教にこだわりを持たない教授は、普…