啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

太宰治の手紙

 また、文藝春秋9月号に戻って恐縮ですが、大型企画「運命を変えた手紙〜86人のドラマ」というのがありました。
 そのひとつに、「太宰治から佐藤春夫へ」という題目で、「芥川賞をもらへば、私は人の情に泣くでせう」というのがあります。
 当時、芥川賞の審査員の一人であった佐藤春夫への懇願の手紙です。そのようなことがあったことは知っていましたが、その手紙の内容をみると、残念ながらうんざりします。結局、太宰は芥川賞をもらわずまま、入水してしまいます。
 奇しくも、今年の芥川賞受賞作品該当なしとのことです。