啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

「問題設定」の難しさ

 研究テーマには、その普遍的な意義と「旬」のような時間的な新鮮さや話題性というのがあります。
 また、研究人生にも、その寿命とともに「プライム・タイム」のようなものがあります。
 若いときは、たまたま面白いと思ったテーマや、たまたま出会った共同研究者によって、自分の研究テーマをきめてしまったり、研究テーマが走ってしまったりします。
 しかし、よく自分の研究人生を考えてみると、その「たまたま」が非常に良かった場合はラッキーですが、あまりよくなかった場合はアンラッキーになります。
 自分の研究人生全体で使うべき時間と労力を「全財産」と仮定すると、その全財産をどういう配分で使って成果を出すか、どこに重点的に投資すべきかとい貴重で取り返しのつきにくいゲームになります。
 この重要なゲームの難しいところは、特に若い人達には予測不可能な将来や未来があることです。今後行うかもしれない未知の研究テーマの評価ができない以上、自己資源の配分も投資も自信をもってできるわけなどないのです。
では、一体どうしたらいいのでしょうか?
 教授の答えは、以下のようなものです。