啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

日本の将来

日本の科学・技術の将来を考えるとき、特に基礎研究の将来を考えるとき、日本の政治経済がしっかりしていないと、全くたちいかなくなります。
 科学者は、具体的な政治経済の在り方に意見を言える専門性も力量も基本的にはありません。しかし、研究のテーマやその成果を通して、その長期なビジョンや方向性には大きな影響力を持ちます。
 このため、若手の研究者や科学者を目指す学生や院生の方々が、のびのびと思いの目標に進めるようにすることが重要です。
 2011年、日本がついに米国と同じ「双子の赤字」を抱えました。「財政赤字」と「貿易赤字(経常赤字)」。ついに「貿易収支」も赤字に転落してしまいました。
 専門家の予想によれば、この「貿易赤字」は今後しばらく続く可能性があるというのです。しかも、日本の財政赤字は、苦悩する米国の約2倍にものぼると言われています。
 したがって、日本の現在置かれている状況を客観的に理解して、将来に向けた適切な判断が、若科学者を目指す若い人々にも必要とされているのです。
 もっと言えば、目先だけの限られた知識だけで、大事で長期的な自分の人生設計をすることは危険です。特に、科学者の道を簡単に諦める必要はありません。きっと、行く道があります。そうでなければ、日本の将来がありません。