ガスや石油の採掘のための機材や必要な人件費を除くと、この、「ハイドロフラッキング(水圧破砕)法」を用いた試掘には、とんでもないお金がかからず比較的簡単にできると言われています。
たとえば、ノースダコダ州・モンタナ州・カナダ国境にまたがる「バッケン油田」では、土地所有者から採掘用の土地を借りる料金が1エーカーあたり1000ドル(約9万円)。なおかつ、オイルがあると思われるシェール層まで垂直に3000m掘り進み、次に水平方向に1000〜1500m掘るのに、約25日。、「ハイドロフラッキング(水圧破砕)法」で石油やガスが十分に出るかどうかを見極めるのに何とたったの5日。
つまり、約1ヶ月で、シェール層の石油やガスを掘り当てかどうかがわかるのです。
これでは、米国伝統の「西部開拓者精神」や「起業(ベンチャー)精神」で、全米からわれわれもと一攫千金を夢見る人達が殺到するわけです。
しかも、これがかなりの確率で当たるからアメリカンドリームが果たせるし、当たらなくても現場では超高景気が続いているから、そこで働くこともなんの問題もないというわけです。
2035年くらいには、エネルギー自給が可能になると言われる米国が、今後どういう世界戦略をとっていくのか、そして歴史的にまれにみるくらいに研究のグラントの採択率が低くなっている米国経済の全体の立て直しがどうなされていくのか、要注目です。