啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

全ゲノムで系統樹を描く意味?

ひとつの遺伝子の塩基配列データで系統樹を描いても、誤差が大きく、ブーツトラップ値がなかなか高く出てきません。したがって、遺伝子をふたつにし、三つにし・・と増やしていっての究極が全ゲノムとなります。つまり、全ゲノムの塩基配列データを用いれば、真実の系統樹を描くことができるはずと思ってしまいます。しかし、まさに、これが幻想の始まりなのです。
  コアレッセンス理論が示すように、全ゲノムを用いたとしても、系統関係はある確率でしか決まらないのです。