啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(日) repatriation (リパトリエイション): 本国送還・帰国

 飛行機便が国際線そして国内線で全面的に停止しているサウジアラビアでは、各国の大使館や領事館がチャーター便を手配して、希望者に帰国できるような手配の動きが出てきているようです。

 いわゆる英語でいう「repatriation 」(本国帰国)の動きが出てきているようですが、ここの大学のKAUSTの新型コロナウイルスに対する規制は非常に厳しいものの、考え方によっては本国より安全といえる側面も多く、一概にはすぐに多くの希望者が出るような状況にはないのかも知れません。

 しかし、市中においては様々な制約の中での生活で、苦労をしてもいる日本人を含む外国人も多く、特に小さな子供さんを抱えるご家庭の苦労は大変だろうと容易に推察することができます。ただ、一旦サウジアラビアを離れると、いつ戻れるかは非常に見通しが難しいため、仕事を持っている人達はサウジアラビアを現段階では離れにくいのが現状かと思われます。

 またさらに、日本に着いても2週間の自己隔離をせねばならず、それも自分でその場所を探し、電車、バス、タクシーなどの公共機関を一切使わずに移動しなければならないという条件は、空港から近い人はまだしも、一般にはとても厳しいので、なかなか実際にはチャーター便に乗れても、その後の状況は難しいものと想定されます。

 とくに、小さな子どもさんを持つご家庭は、日本帰国の希望が強いと思われますが、同時に日本の空港についてからの対処が難しいことで、判断に迷うことが多いように思われます。

 いずれにしても、今回のパンデミックはその先がうまくみとおせないため、世界的な危機管理の中で、難しい判断を普通の人々にも迫っている状況を作り出しています。