啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ドーハ空港でのカタール航空ジッダ行き便の不思議

ドーハ発午前9時ちょうどのジッダ行きのカタール航空3002便に乗るべく、午前8時15分が搭乗時間と言うことで、午前8時過ぎにラウンジを発ってゲートに向かいました。シャワーも浴びたし、過剰なほどのサービスも受けたし、後は研究室へ出勤前の準備でもゆっくりしたい気分ではありました。しかし、ジッダ行きの飛行機となると、いくらファーストクラスとはいえ、巡礼の人達の人だかりで、優先搭乗も時としてはどこから入っていいのかも分からないことがあったりして、実に憂鬱な気分になってゲートに向かったのでした。
ゲートはB2、ラウンジやショッピングモールを中心に各ターミナルが放射状に配置されているので、Bターミナルも直ぐに分かり、B2も思ったより手間にあって、すぐに到着しました。

時刻は、搭乗時間予定時刻の午前8時15分。ゲートに入ろうとして、異様な雰囲気にすぐに気づきました。大いに混雑しているであろうゲートや中の待合室に誰もいないのです。「これはもしやゲートの勘違いでは!」と、ヤバイ感を漂わせながら搭乗券をもう一度見直すと、間違いなし。
確かに入口で確認している係員がいるので、そのまま通ると、何事もないように、「Have a nice flight!」といういつものお言葉。確かに、巡礼の大勢の人もいないので、ナイス・フライトになるとは思うのですが、自分を除いて誰一人もいないゲートはさすが心配になります。
15分待っても、だれも乗客が来ないのです!飛行機にまさかのただ一人の乗客という、憧れのプライベート・ジェット状態と思うより、自分の時計が間違えているのではないかと何とか自分のミスに持っていこうという心の余裕の無さの方が勝ってしまうのです。搭乗時間と言うのに誰もいないゲートのなかに、不安が最高状態に達し、思わずゲートの入口まで戻って係員に聞いてしまったのです。「ゲートの待合室に誰もいないんですけど、私の時計が間違えていないのでしょうか?」と。





すると、係員のお答えは、「心配しないでください。他の乗客も本日は全部9名しかおられませんが、もう間もなくラウンジから来られると思います。」とのこと。

と言いながら、いよいよ飛行機に搭乗するも、教授一人だけ。あわや、教授1名の貸切状態になるところでした。

ところが、飛行機に乗った途端、もちろん乗客はこの時点ではない教授だけなのですが、今までと全く異なる空間を感じたのです。なんと、エコノミークラスの席がゼロなのです。ファーストクラスとビジネスクラスだけの飛行機だったのです。
過去に、アメリカで確か「A1」とか言った飛行機会社で、このようなエコノミークラス席のない飛行機に乗った記憶が一度だけあります。でも、その会社発行すぐに潰れました。また、倒産前のスイス航空も同じようなキャンペーンをしていたように思い出しました。

しばらくして、乗客が確かに入ってきました。入ってきた最初の乗客が教授の席の真隣りに座ったのです。え〜、もっと後ろに空いた席が沢山あるでしょ!、心の中で叫んだものの、教授以外の8人の乗客は結局全てファーストクラスの責任座り、ファーストクラス席は満席状態になってしまったのです。
この貸切状態から、一転満席状態へ。
なんか、人の人生に似ています。急転直下、何でも起こり得る!特に、慢心は禁物!「禍福は糾える(あざなえる)縄の如し」。
心機一転、今日も頑張っていきましょう!