啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

3Dプリンターの今後

 3Dプリンターは、今年の初めに米国のオバマ大統領が演説で時代を変える革新的最新技術として紹介したほど、米国ではその応用と発展に期待が込められています。
 日本では、その価格が10万円を切るどころか、3万円台の3Dプリンターが登場し、その利用が一般の人達に広がる可能性が一気に出てきました。
 これは、製造業やデザインが個人のレベルの世界にまで踏み込んだことを意味し、確かに新しい形の産業の種が芽生えそうな雰囲気があります。
 一方、3Dプリンターで銃の各パーツを作成し、実際に殺傷能力のあるプラスチック製の銃の作り方を説明する動画サイトが米国で多くダウンロードされ、大きな問題になっています。日本でも、ダウンロード数が数万回を超えたらしく、その危惧が広がっています。
 そうでなくても、意匠登録された商品のコピーもできるようになり、その知的財産権の保護の観点からも問題が指摘されています。
 新しい技術が出現するときはいつもそうですが、陰と陽の部分をどう正しく評価して前向きに発展させるかが重要と思われます。