啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

大雪降りしきる羽田エアポート



 羽田空港に予定よりほぼ1時間弱早く到着したことになるので、ふと飛行予定表を見ると、1時間早く出発する1便前のJAL機の出発時刻5分前。
 息を切らしてゲートに向かうも、美しい地上係員が「恐れ入ります! 出発直前ですから。恐れ入ります!」と、丁寧なお言葉とは裏腹に、厳しくもゲートの通路を閉じてしまいました。
 「はい、はい、雪で欠航にならないように1便でも早めに乗ろうとした私が悪うございました!」と心の本音は囁きますが、その便の乗客の方々の中には一刻も急いでおられる人もいるので、その美しい地上係員は当然でご立派な判断と思いなおして、ラウンジへ。
 ラウンジの窓の外を見ていると、降りしきる雪で滑走路はほとんど見えず、また雪がどんどん積もっていく様子がまさに現実として見て取れます。「最新の飛行技術はすごいな、こんな悪天候でも飛べるんだ!」と、勝手に感心していました・・・これが間違いだと気付くのに、もう2時間ほどかかりますが。
 予定の時刻で、予定通りの搭乗が始まり、問題なく機内へ。そして、ドアも閉まり、安全装備の説明も終わって、電子機器のスイッチを切らされました。さあ機体がタクシイングで動くのではないかと思ったその時、機長からのアナウンスで「除雪車の順番を待っているので、約40分ほど待ってください。」という、確かに天候という不可抗力のなした仕業。我慢一筋。仕方ないので、JAL機のオーディオ番組の6チャンネルで今月の「日本の歌」の「不幸の歌」特集を聞くことに。昨日とその2日前の羽田ー沖縄の往復で、パソコンで仕事をしながらさんざん聞いた全く同じプログラムを、また聞くことにしましたが、状況が「不幸」なので、まあ〜いいやの諦めムードでした。
 そして、1時間以上も経って、さらにほぼもう30分経過したようなところで、機長からの再度のアナウンスがありました。「前の便の福岡行きも、除雪は終わりましたが、大雪のため駐機場に戻りました。」と。あの美人の地上係員に止められた、そうあのひとつ前の福岡行きの便です。無理して乗らなくてよかったということでしょう。
 でも、さらに30分経過。そして機長の最後通告・・「この便は空港当局から欠航の指示が出ました。」 そして、さらに待つこと15分、全員が機体から降ろされました。
 なんか、JAL機の機内オーディオプログラム「日本の歌」の今月の「不幸の歌」特集を聞きにわざわざ三島からきたようなものと思うと、自然と腹が立ってきました。しかし、戻った羽田空港のビルの中は大混雑。とにかく、天候がもっとひどくなって新幹線が止まらないうちに、三島に戻ろうと、急いで帰路につきました。