啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

儒教思想における父子関係

 もうひとつは、儒教思想の理解が必要と思われます。「親孝行」でいうところの「親に対する忠」は、儒教思想の非常に中核的な考え方のひとつと言われています。この「親(父)」と「子」の関係は、キリスト教とは非常に異なるものです。なぜなら、キリスト教における「父」はいつも「神」であり、まさに三位一体の概念がでてきます。
 しかし、儒教思想における「父子」の関係は、まさに「父」と「子」の関係そのものです。ただ、非常に留意する必要があるのは、この「父」と「子」は相対関係にあると言うことです。つまり、「祖父」・「父」・「子」の3代を例としてみてみると、これらは2つの相対的な「父子」関係で繋がっているという点です。