自然というか生態系というのは、実に面白いですね。この赤潮の原因プランクトンを殺してします細菌があるのです。これを「殺藻細菌」といいます。
直接に接触して殺す細菌と、毒素を出してそれが原因プランクトンンに到達して間接的に殺す細菌とがあります。
また、原因プランクトンの増殖を抑える「抑藻細菌」もあるようです。したがって、これらの細菌は一般に「海藻(あまも)」に存在しているので、この海藻の衰退が赤潮の究極の原因だという説もあります。
この海洋微生物の世界は、生態系の動的機構の解明に向けた非常に重要な問題が存在していますが、これを遺伝子やゲノムの観点で突き進むというのは非常に魅力的です。遺伝子だけでも、まさにフロンティアなのです。