啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

青色で書いた「赤」

 安西祐一郎先生の岩波新書を読み終えました。すこし、認知科学における情報処理システムとしての考え方が、よくわかりました。
 少し、過去の人達の業績のまとめの列挙的な部分もありますが、私は非常によく書かれている本だと思いました。
 青色のペンで書かれた「赤」という字を、読もうとすると一瞬戸惑う反応が出て、これを「あお」と読み間違えることが多いといわれています。このような例示で、ほとんどの事項の説明が分かり安くなされいます。特に、明確に、用語の「定義」を与えながら、説明が進むとことは非常に感心しました。
 構想から上梓まで約10年を要したと「あとがき」に書いてありましたが、納得しました。