啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

 東大安田講堂、大揺れ


 東京大学安田講堂において、文科省プロジェクトのターゲットタンパク研究の公開シンポジウムを行っていました。
 味の素の鈴木栄一郎氏の講演が終わり、次に休憩の後、京大の藤吉先生、そして教授の講演が予定されていたその時でした。
 なにか会場のドア付近から工事中のような板壁をガタガタするような音がしてきました。そのうち、その音が拡大し、明らかに地震によるものと認識しました。
 すぐに、安田講堂の天井をみると、大きなシャンデリアは揺れてはいませんでしたが、これが落ちたらやばいと直感しました。
 そこで、自然と腰を上げて会場から出ようとした時、「皆さん、非難してください!」という主催者の叫ぶ声が響き、皆さんもあわてて講堂から脱出しました。
 このため、皆さんと一緒に安田講堂前の中庭に、避難した次第です。中庭でたむろしながら、次の指示を待つ中、地面が長周期的に揺れることを何度も実感しながら、今回の地震がかなりの「大地震」ではないかと気付き始めました。

(シンポジウムを中断して、余震が続く中、東大安田講堂前の庭で待機する出席者達。)
 中庭で、たむろして待機する中、いろいろな人たちと立ち話が発生し、それぞれに島状の少人数に分散した思わぬ小グループが形成されたような形になりました。
 約20〜30分後、東大の防災センターから、「落ち着いて、建物にお戻りください〜。」という拡声器でのアナウンスがありましたが、そんな危険なこととみんな思ったのか、小グループ内の合意もあってか、誰も講堂に戻る人はいませんでした。