[ロンドン 23日 ロイター] -「 英製薬大手アストラゼネカは23日、英オックスフォード大学と共同開発している新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)の中間結果を発表し、深刻な副作用を起こさず感染を予防できる有効率が約90%だと明らかにした。」
「また、年内に最大2億回分のワクチンを製造すると表明。競合の米ファイザーは年内に5000万回分の製造を目指すとしており、アストラゼネカの目標はその4倍に相当する。来年3月末までには世界で7億回分のワクチン供給を目指す。
英国とブラジルで実施している後期治験データによると、まず半分の量を投与し、少なくとも1カ月の間隔を置いて全量投与した場合の有効率が90%だった。」
「アストラゼネカのワクチンは、従来型のウイルスベクターワクチンで、ヒトに対して病原性のない、または弱毒性のウイルスベクター(運び手)に抗原たんぱく質の遺伝子を組み込んだ組み換えウイルスを投与するもの。これに対し、ファイザーやモデルナのワクチンにはメッセンジャーRNA(mRNA)という新技術が用いられている。」
「ワクチン1本分の価格はわずか数ドル程度と、ファイザーやモデルナのワクチンと比べて格安。さらに2─8度での管理が可能で、保存や輸送が容易だという。ファイザーのワクチンはマイナス70度以下の超低温で保存する必要がある。モデルナのワクチンは2─8度で30日間保存できる。」
「英国のハンコック保健相は「ワクチンの配布プログラムの大部分が1月、2月、3月に行われる予定で、イースター(復活祭)以降、状況が正常に戻り始めるよう願っている」と述べた。」
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