啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(木) 佐々木卓治先生の令和元年度(2019年度)「文化功労者」お祝いの会

 本日、2020年10月29日(木)に日本時間の午後2時からほぼ3時間にわたって、東京農業大学にて(木) 佐々木卓治先生「文化功労者」お祝いの会がzoomにて開催されました。

 サウジアラビアでは、午前8時からの開始になりますので、若干日頃の予定を初めて参加しました。ご一緒に「ニッポンバレ」という米の品種のゲノム解読のバイオインフォマティクスを頑張ってことを思い出していました。

 特に、イネゲノム第一染色体の完全解読でNature誌がacceptして、表紙の写真まで飾ったのは、佐々木卓二先生が第一著者で教授が最終著者で、日本の強さを示した最初のことでした。これは、シンジェンタというスイスと米国の合弁ベンチャーがイネゲノムのしかもニッポンバレの完全ゲノム解読としてサイエンス誌に発表されて絶望感漂う中で、とにかくより正確なゲノム塩基配列を決定しようと努力し続けた結果、シンジェンタ社が同定した遺伝子の半分以上が正確でなく使い物にならないと分かったという衝撃の事実にたどり着いたのでした。

 ただ、シンジェンタ社も偉かったのは、その後彼らのすべてのデータを国際コンソーシアムに提供してくれて、イネの全ゲノム解析に全面的に協力してくれたことでした。

 そういった状況の中で、佐々木卓二先生は一貫して世界的なリーダーシップを発揮し続けました。その功績は非常に大きなもので、日本の存在感を大きく示すものでした。

 ここに、重ねて「おめでとうございます!」とお祝いの言葉を差し上げたいと思います。