啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

トランプ次期大統領の移行体制

米国では、知識層の多くがトランプ次期大統領に納得できずに呆然として、「米国は今後どうなるの?」といった質問にもうウンザリとした表情をしながらも、気がつくと口角泡を吹いて大統領選の争点を未だに議論し出すという状況のようです。
一方、トランプ次期大統領の移行チームは、着々と次期体制の人事を行い、客観的には大統領選の公約の大筋を守りながら、「なかなかやるじゃないか」と思われる体制づくりに邁進しているようです。
ちなみに、教授が現在主務とするアブドラ国王科学技術大学(KAUST)は、米国企業との関連が深い世界最大の原油会社サウジアラムコが作ったような大学なので、その組織体制がアメリカの大学の仕様ながらも、アメリカ企業の体制を色濃く残しています。
そうすると、プレジデントが「スタッフのチーフ(Chief of Staff)」を決め、バイス・プレジデントを中心とした移行チームが次々と主要閣僚の人事を決めていく様がよく理解できるのです。大学も、基本的には全く同じ組織体制になっているので、HR (Human Resource)という日本でいう人事部がその任命の事務を行なっていくようになっていることが容易に推察されます。米国政府の人事によっては議会の承認が必要ですが、大学も評議会の承認が必要な人事が多々あります。