啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

サウジアラビアの石油化学産業

石油産業は、原油の産出から石油の精製そして石油化学製品へと、その付加価値を高めていく過程を川の流れに例えて「上流」から「下流」への流れとして表現します。つまり、原油生産が「上流」とすれば、石油精製後の小売や石油化学製品の製造販売頑張って「下流」となります。
一般に、一般に付加価値がつけばつくほど、製造コストもその分かかりますが、粗利益も大きく取れるメリットがあります。原油価格が非常に高いところで留まっていてくれれば、製造コストをかけてまで付加価値をつける必要もなく十分過ぎる粗利益を貪ることができたのですが、原油価格が低迷したり不安定であったりしたときは、やはりきちんと付加価値をつけて粗利益の獲得を目指したほうがいいに決まっている訳です。
このため、石油化学工業が盛んになることは十分に理解できます。世界最大の原油生産の会社のサウジアラムコは、この上流から下流まで全部手がけたいとの強いのです。