啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

アブドラ国王科学技術大学(KAUST)

教授の所属先のアブドラ国王科学技術大学が、昨日に放映された「NHKスペシャル・生命大躍進」第1集で紹介されたため、「アブドラ国王科学技術大学」とは"どんな大学なの?"との問い合わせがかなりありました。
「現代化学」という雑誌に、この大学の紹介記事を書くと約束して実行が出来ておらず、申し訳ありません。
この記事があれば、すぐにご紹介できたものをと思います。
英語で、この大学はKAUST (「カウスト」と発音します。)で知られ、「King Abdullah University of Science and Technology」の略です。Wikipediaで調べてもらうといいと思います。
サウジアラビアのジェッダという都市の近郊に5年前にできた男女共学の大学院大学です。
昨年、世界の大学ランキング(イギリスSQ)で突然第12位に躍り出て、今年は4位くらいに行くのではないかと噂されています。
実際、毎年学生を200-250人とりますが、応募者は毎年5000-8000人で、世界でも超難関の大学となっています。
キャンパスは、東京の山手線内の面積の半分を占めるのと同じ広さの広大なものです。紅海に面しており、非常に美しいキャンパスです。このキャンパスは二重の壁で囲まれて、非常に厳重なセキュリティで守られていますが、中はアメリカのような雰囲気で、公用語も英語になっています。
中には、二つのスーパーマーケットがあり、ポリスはもちろん消防署から、大きな病院もあり、幼稚園・小中高の学校も完全完備です。大きなレストランも11のあり、日本料理のレストランまであります。3つの巨大なスポーツセンターには、それぞれに豪華なプールもあります。プライベートビーチもあります。
大学ランキングで3年連続で世界一を獲得したカリフォルニア工科大学の学長が、現在の学長です。
ファカルティと言われる教授職(助教授・准教授・教授)はわずか130名ですが(600人を超える研究員、300人を超えるポスドクは別途いますが)、大学はハーバード大学に次ぐ世界第二の巨大な基金を持っていると言われています。