同じ紙面(2012年5月10日(木)日本経済新聞夕刊)のコラム欄に、連載をしている和田昭允先生の当番記事が、「生物と物理」というタイトルで載っていました。
「遺伝法則の発見者のメンデルは物理の教師だった」ことが書いてあります。2年前にチェコ共和国のブルーノのメンデル博物館で講演したときに、その博物館の中をみて回ったのですが、迂闊にもそんな大事なことに気づきませんでした。
メンデルは、1851年にウィーン大学に入り、実験物理学をドップラー教授に学んだとのこと。そう、あの「ドップラー効果」のドップラー教授です。1853年にブルーノに戻って、16年間物理学や自然哲学を教えることなったそうです。
遺伝法則の発見は、1865年ですので、ちょうどのその時期の真ん中に当たりますね。
それにしても、和田先生の博識には驚きますが、「科学とは暗黙知を形式知に変えること」という和田理論は、まさにご明察といえます。