啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

論文出版数は中国が世界第2位

 文部科学省科学技術政策研究所「科学研究のベンチマーキング2011」に寄りますと、米国と主要分野の論文で共著相手になった国・地域別ランキングでは、英国が1位で、中国が2位に躍進しました。日本は、5位です。
 というのも、1999年では、ドイツが1位で、英国が2位、カナダが3位で、日本は4位でした。そのとき、中国は10位です。
 したがって、中国は10位から一気に2位への躍進です。
 2011年の国別の論文数は、米国の297,191報で1位、次いで2位が中国で120,156報。日本は5位の71,149報です。1999年からの伸び率は、米米国の39%に対し、中国は492%と驚くべき数字になっています。(日本の同年の伸びは14%です。
 論文は、数ではなく中身とはいいますが、この膨大な数の論文からずば抜けた高質な論文が多々出てくる可能性は極めて大です。
 中国では、年間約28万人が海外に留学しています。その行き先の多くが米国です。これが、この統計に表れています。
 日本の論文数などの伸びは、大学での伸びの低さが影響したと言われています。法人化後の評価の連続や、運営交付金の毎年の連続の減少などが、関係しているのでしょう。
 いずれにしても、あらゆる意味での「元気のなさ」が大きな門だと思います。
(参考:日本経済新聞2012年2月6日(月)朝刊記事)