地元のFMラジオ局の「FM三島・かんなみ ボイスキュー」で毎週1回、現在は水曜日の午後7時から7時半、放送されている「サイエンス・カクテル」という番組があります。
2009年に60周年を迎えた遺伝研の記念事業のひとつとして開始したものです。三島信用金庫(稲田理事長)の提供で財団法人・遺伝学普及会(森脇和郎会長)が協力して作成されているラジオ番組です。
若くて美人でパーソナリティの花村湖子さんが司会進行を行っています。教授と城石俊彦教授が2週間ごとの交代でゲストとなり、毎回スペシャルゲストをお迎えして、三島市内のバーやレストランでお酒を飲みながら、楽しく様々な話題についてサイエンスとの共通点や相違点などを楽しくおしゃべりするトーク番組です。
今年1月12日と19日の2週にわたって放送された第93/94回分の番組のCDを送っていただきました。スペシャルゲストは、沼津市の臨済宗妙心寺派海上山・長興寺のご住職の松下宗拍様でした。
あらためて、この放送分CDを聞きながら、いくつか興味深い話題がありました。
松下住職から、いわゆる学園紛争時代の「自己否定」という言葉が紹介されました。「禅」は宗教以前のものとのご住職の信念のもと、禅の「無」と学園紛争時代の「自己否定」には、やはり本質的なギャップがあるように思いました。
学園紛争時代の「自己否定」には、元来宗教的な要素は全くないのですが、考え方にはどちらかというとキリスト教的な「原罪」に近いように思いました。小説家で言えば、遠藤周作的なテーマに近いのでしょう。