啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(木) COVID-19関連研究論文のファースト・トラック化

 新型コロナウイルスによる感染症に全般を「COVID-19」と総称し、その原因ウイルスのことを「SARS-CoV2」と言います。

 この感染症の臨床的そして疫学的な研究論文とともに、ゲノム研究やビッグデータ研究など加速度的に広がりを見せ、、時とともに投稿される研究論文の数がどんどん多くなってきています。

 それにともなって、それを投稿前に論文原稿を公開するbioRχivのようなプレプリントリポジトリーの利用が大幅に増えてきています。

 また、投稿論文を受け付ける学術雑誌の方でも、査読手続きと特別に早めるファースト・トラックを開設しているところも多くなってきました。

 イギリスのウェルカム基金が、いち早くこのCOVID-19に関連する論文は投稿前でも共有し合いましょうという宣言的なことを出し、それに賛意する大学や研究機関に参加を呼びかけたところ、多くの有名な大学や研究機関がその宣言にサインして支持を表明しています。

研究論文の信頼性を担保する意味で査読は必須ではありますが、人類全体に大きな危機感を与えている今回のパンデミックは、研究サイドでも迅速な対応が求められており、その意味においても、情報の共有化をいち早く果たすことは重要であることは間違いありません。