啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

昼食時に屋上から北京一望: 大気汚染の切実さ

北京の中国科学院(CAS)に着いて、最初にもらったのが「マスク」。当初、そのマスクの意味が分らなかったですが、いわゆるPM2.5などによる大気汚染がひどい時は、マスクを着けて下さいという趣旨だったようです。
しかし、昼食時に促されてSABメンバー全員が建物の屋上に上がって、北京市内を一望すると、そのマスクの意味が痛いほど分かってきます。非常によく晴れた日であったし、ちょうど真冬の季節なので、澄み切った青空の下北京市内が鮮明に見えるはずでした。
しかし、この日はPM2.5が計測値で「200」を超えているということで、どの方向を見ても、灰色の霧が広大な空を覆っているように大気汚染が広がっているのが分かります。何十年も前に米国のロスアンゼルスや日本の東京が苦しんでいた「光スモッグ」現象などを思い出してしまいました。





北京大学のある教授の子供さんも、この大気汚染でぜんそく症状が出て、大変困っているという話も聞きました。この改善に向けて当局がかなり動いているようですが、一刻も早く改善されるといいですね。