啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

サウジアラビアとロシア

本日、2015年6月19日付のサウジアラビア現地の英字新聞のアラブ・ニュース(Arab News)は、一面トップで、ムハンマド・ビン・サルマン王子とロシアのプーチン大統領とのモスクワでの会談を伝えています。
アメリカ合衆国と同盟国のサウジアラビアは、オバマ政権のイランの核開発へのアプローチの取り方から若干の不協和音があるとかとも言われていることもあり、ロシアとの接近は、その政治的な背景もあって、非常に注目されているところです。

この前日には、宇宙開発でKACSTのロシアとの共同研究などの合意も取れており、政治的な状況に注目しておく必要があるようです。

2015/6/19 6:30の日本経済新聞電子版によりますと、「サウジ国防相、アサド後にらみロシア訪問へ 」と題する解説記事を載せています。(By Simeon Kerr in Dubai and Kathrin Hille in Moscow
(2015年6月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙))
一部抜粋しますと、以下のようです。
 「サウジアラビアの国防相が今週、ロシアに赴く。石油王国で米国の同盟国であるサウジは、ウラジーミル・プーチン大統領との架け橋を築き、中東の盟主としての権威を発揮しようとしているのだ。
 国防相としてイエメンでのサウジの空爆作戦を率いたムハンマド・ビン・サルマン王子は19日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムに合わせてプーチン大統領と会談する。この会談は、ロシア政府がいかにシリアで前へ進む方法を模索しているかを示している。」
「・・サウジアラビア防相ムハンマド副皇太子は19日、ロシアで開かれる国際経済フォーラムでプーチン大統領と会談する予定だ。」
 「ロシアは4年にわたるシリア内戦で「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」などのジハード(聖戦)主義者を含む反政府勢力と戦うバシャル・アル・アサド大統領の体制側の顕著な支援国だ。一方のサウジはアサド氏を退任に追い込むことを期待し、非宗教的な反政府勢力と「穏健」なイスラム主義の反政府勢力を支援している。
 30歳の副皇太子(ムハンマド・ビン・サルマン王子)によるロシア訪問の背景には、アサド氏からの政治的移行を支持するよう米国と湾岸諸国がロシアを促しているという事情がある。・・」<抜粋引用: http://www.nikkei.com/article/DGXMZO88227640Y5A610C1000000/ >