啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

「DP World」

 「DP World」というのは、「ドバイ・ポーツ・ワールド(ドバイ・ポート・ワールド」(アラビア語: موانئ دبي العالمية‎、DP World, Dubai Ports World)のことで、「アラブ首長国連邦のドバイに本拠を置く港湾管理会社・メガターミナルオペレーター」のことです。「政府系持株会社ドバイ・ワールド」の子会社でもあります。
 2006年に、米国の港湾の外国籍会社への委託が国家安全保障上認められるかとの論争がわき起こり、DP Worldは米国から撤退し、現在もなお米国には委託港湾が存在しない状態が続いている状況です。
 中東と米国の微妙な一面の典型例かも知れません。

<参考引用>
 「ドバイ・ポーツ・ワールドは2005年9月に、ドバイ・ポーツ・インターナショナル(Dubai Ports International, DPI)とドバイ港湾公社(ドバイ港湾局、Dubai Ports Authority, DPA)の合併により成立した。前身であるドバイ・ポーツ・インターナショナルは、中東最大級のコンテナターミナルであるドバイのジュベル・アリ港や、それに先立ち開港したラーシド港の運営で豊富な経験を積んだメガターミナルオペレーターであるドバイ港湾公社のノウハウを活用してドバイ国外で港湾を運営するため、1999年に設立された。
 DPIは同年にサウジアラビアのジッダ・イスラム港の運営を請け負ったのを皮切りに、2000年にジブチ港、2002年にインドのヴィシャーカパトナム港、2003年にルーマニアのコンスタンツァ港の運営を受託した。2005年1月にはCSXワールド・ターミナルズ(CSX World Terminals, CSX WT)を買収し、香港をはじめ、中国・オーストラリア・ドイツ・ドミニカ共和国などの主要港湾の大きなコンテナターミナルや、韓国の釜山で建設中の大型ターミナル・釜山新港をはじめとする大型プロジェクトを手に入れた。
2005年9月にドバイ・ポーツ・ワールド(DPW)が誕生した後は、2006年3月にイギリスの船会社であるP&Oに39億ポンドを提示し、35億ポンドを提示したシンガポールのPSAを退けてP&Oを買収し傘下に収めた。当時世界第4位のメガターミナルオペレーターだったP&Oマリタイム・サービス(P&O Maritime Services)を手に入れたDPWは、世界30カ国以上で50以上のコンテナターミナルや4つの自由貿易区を運営する、世界第3位のメガターミナルオペレーターへと急成長を遂げている。」