啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

KAUST研究室

 KAUST(アブドラ国王科学技術大学)での研究室が、だんだん形になってきました。研究室の名前に「CGG (Comparative Genomics and Genetics: 比較ゲノム遺伝学研究室)」と名付けました。
 そして、4人の大学院生も含めて、研究室の構成員が10名を越えました。最終的には、19人か20人になる予定です。それ以上にはせず、精鋭研究集団を目指したいと思っています。
 国際的な多様性が、優位性でもあり問題点でもあります。でも、この多様性をすべて個人の個性として捉えてしまうと、まったく違う世界が見えてきます。つまり、文化や伝統そして生きてきた生活環境は個人によって大きく異なりますが、人間同士の「信頼性」の基盤となる、正直さ(誠実さ)・勤勉さ・礼儀よさ・協調性・社交性などの性質は世界共通だなと思います。まさに英語で言う「integrity」(統合的な人間性)ですね。これに、矜持(きょうじ)や品性が加わるような人間性の向上が、科学を行うものとして身についていくようにしたいものです。
 それを欠くような研究者が時々いますが、非常に悲しいことです。