啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

記事「ライバルの審良・阪大教授もノーベル賞祝福」

 読売新聞 10月3日(月)22時3分配信の「審良・大阪大学教授も自然免疫研究で実績」の記事によると、いかのようです。
 「今回のノーベル賞の対象となった自然免疫の研究では、大阪大学の審良(あきら)静男教授(58)も、有力候補の一人といわれていた。
 今月27日には世界的に権威のある「ガードナー国際賞」を、ホフマン氏と共同で受賞する。また、2004年にはホフマン、ボイトラー両氏と「ロベルト・コッホ賞」を受賞している。
 審良教授は、「トル様受容体(TLR)」の役割を、特定の遺伝子の働きを止めたマウスを使った実験で次々に解明した。これらの論文の引用回数の合計は、05年から4年連続で世界のトップ10入りし、そのうち2回は1位だった。
 審良教授を学生時代に指導した岸本忠三・元大阪大学長は「最初の論文発表はボイトラー博士が4か月早かった。審良君は人に10個あるTLRのほとんどを明らかにしたが、『どちらが最初か』という点で負けた」と話した。」
(引用:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111003-00001238-yom-sci

 冷酷なことに、この関連の研究では審良教授への今後のノーベル賞の可能性が全くなくなったということを意味します。研究業績の大きさの正当な評価という意味では、「1番争いの勝者:ノーベル賞とはそんなもの!」というだけでは割り切れない残念さがどうしてもありますね。。