啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

大規模生命データ解析

  14:00-17:00有楽町の国際フォーラムで、HPCI戦略プログラム戦略分野1「予測する生命科学・医療および創薬基盤」(戦略機関:理化学研究所・柳田敏雄総括責任者)における「大規模生命データ解析」(代表:宮野悟・東大教授)の会議かありました。
 この「大規模生命データ解析」という研究開発グループは、以下のことを行うことが目標になっています。
 「ゲノムを基軸とした大規模生命データ解析により生命プログラムとその多様性を理解する。最先端のシークエンサーの登場により、ゲノムのDNA配列だけでなく、DNAの修飾状態、DNAのコピー数、機能性RNAを含む転写産物を超高速・低コストで網羅的に解析できるようになった。
 このため、メタゲノム解析脊椎動物10Kプロジェクトなど地球規模でゲノム解析が進行し、人類はパーソナルゲノム時代を迎えようとしている。加えて、様々の最先端計測技術が生命システムデータの精緻化・大規模化を加速している。
 しかし、その背後にある生命システムの設計原理は、最も明らかになっている遺伝継承の原理を除き、転写制御ネットワークやシグナル伝達ネットワークなどについては多くの生物学的知見が蓄積されてはいるが、あまり明らかではない。
 そのため、物理モデルを高度に並列化するというアプローチではなく、大規模データ解析という方法論が有効である。
 こうした背景のもと、本研究開発課題の目標を達成するために、京コンピュータに最適化した最先端・大規模シークエンスデータ解析基盤を整備した上で、生命プログラムの複雑性・多様性や進化をゲノムによって理解する研究と同時に、ゲノムを基軸とした生体分子ネットワーク解析研究を行う。」
(頻用:http://www.kobe.riken.jp/stpr1-life/overview/index.html