啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

カウボーイ経験の今川和彦先生


 今川先生は、非常にユニークな経歴の持ち主です。ご自身で書かれているホームページの自己紹介について、引用させていただきます。
 「茨城大学農学部(玉崎幸二 教授)のもとで、母ブタ、初乳、子ブタの免疫グロブリンの卒論研究を行いながら大学院を目指すも父の怪我で、家業の稲作と肉牛肥育を行なうことになった。
 ところが、農業者としての自分に自身が持てず、派米農業研修生として渡米、カウボーイとして修業後、ネブラスカ州立大学のスティーブンス博士に見出される。
 1979年、再渡米しネブラスカ州立大学のキンダー博士のもとで1981年に修士(繁殖生物学)、1984年、繁殖内分泌学で博士(Ph.D.)を取得したがアメリカの大学からのオファーは全くなかった。
 P&Gに主任研究員として入社、オハイオ州シンシナチ市と大阪で一年半過ごした。しかし繁殖生物学研究への夢が捨てられずP&Gを退社、ミズーリ州立大学のRoberts博士のもとでポスドクになる。
 そこで妊娠・着床時に胚仔が分泌するタンパク様物質のアミノ酸配列とcDNA配列を決定した。
 このポスドク最初の論文(Natureに掲載)により、研究者としてnobodyからsomebodyになった。
 1989年カンザス州立大学医学部にて独立し、米国で研究費を得ながらアメリカ人学生に研究指導を行い、1997年に東大へ赴任、一貫して世界に発信する研究を行なっている。」
(引用: http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/ikushu/prof.html
(写真も同時に引用:http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/ikushu/prof.html)

 最初に今川先生と遺伝研でお会いしたとき、セミナーをやっていただきました。その時、米国のアイダホ州で、本当のカウボーイをされていたときの写真やエピソードをお話し頂き、教授の研究室のみんなが歓声を上げていたのを、今もはっきりと覚えています。