啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

喫茶店「ルオ-」


 とにかく、東大を出ようということで、東大正門を出たものの、行くあてもないので、近くで喫茶店のようなものを探したのでした。
 そうしたら、東大正門前の小さく古いながらも伝統のあるような喫茶店が目に飛び込んできて、小グループ5人の全員が異論もなくその喫茶店に入ったのです。
 古い木造の2階の窓際に通されて、そんなに待つ時間もなかろうとの甘い認識で、全員ホットコーヒーを注文したのです。
 どうも店内で会社説明会が二つほどのグループに分かれて行なわれているようで、それなりに混んでいました。
 それでも、継続的に余震が続いていました。そして、2階の店の窓から見える本郷通の様子から、状況がだんだん悪化していっているのが、分かってきたのです。

 目の前のバス停には待っている人は、列をなしているのに、バスがどうも全く来ていないのです。
 また、車の渋滞混雑も半端でなくなり、消防車や救急車の緊急自動車が、けたたましいサイレンを鳴らし赤灯を点滅させて頻繁に通り過ぎるのです。
 歩道には、徒歩で目的地を目指すのか、人の波が大行進がしているように進んでいっていました。
時間はもう午後6時で、夜の帳が降りて、外はすっかり暗くなっていました。いよいよ、5人皆これは「帰宅できないな」と認識して、泊る所を探そうという話になったのです。
 ただ、その前におなかが空いたので何か食べようということで全員一致。早速、全員カレーライスを食べました。また、この「ものぐさな行動」が「大正解」になるとは・・・。