啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(火) 21:15の携帯電話アラーム

 教授の携帯電話には、アラームが毎夜21:15になるように設定されています。
95歳になる父親が、どうしても自分で生活するといって聞かず、一人暮らしを遠く離れた福岡の実家で続けています。
 このため、昼間はヘルパー体勢で様々な生活支援を御願いし、就寝時の21:00-21:30の最終的な夜の見回りをも御願いしています。
 21:15のアラームは、世界のどこにいても、毎日教授に注意を喚起して、その日の最終的な父親の状態を実家に電話して聞くための道しるべとなっています。
 先週金曜日に、父親が脳虚血性の発作で意識不明となり、入院をせざるを得ない中で、21:15のアラームは必要もないのにかかわらず、今日も鳴り続けます。
 人の人生の無常というか非情というか、そんな虚無感がアラームの音色に広がるのです。
それぞれが一度は通る道。少し遅れながらも、ひたすら前に進む毎日です。