啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

日本進化学会の立ち上げを思い出す

 第16回目を迎えた日本進化学会大阪大会が成功裏に終了し、この学会の立ち上げを主導的に行った者のひとりとして、約17,18年前のことを急に思い出しました。
 当時、京都大学の宮田隆教授に相談し、当時進化研究会を主宰していた遺伝研の齊藤成也教授の協力の下、名古屋大学の大澤省三名誉教授に出ていただいて、関係する各分野の代表的な研究者の方々500人に発起人になっていただいて、京都で日本進化学会の設立総会を行ったのでした。
 この発起人の名簿を、たしか3冊の和紙ノートに発起人全員に自筆で署名していただき、学会の「宝」として継承していくことを約束したことを思い出しました。
 その「宝」は、事務局のくバプロで保管されているといいのですが。
 また、その後、学会賞としての木村賞(後に形式的には分離)を創設し、賞金100万円の副賞をスズキ財団から当初、現在は木村記念進化学基金から提供し続けています。なお、その木村資生博士の横顔のリリーフで作成されたメダルが底をつき、当時の宮田隆教授や関係者の努力で枚数をそろえていましたが、作成者で彫刻家の下山氏も高齢化のため再生産できないということで、くバプロで対策を取っているという理解です。
 このように、多くの方々の理解や協力がないと学会というのは存続が難しいのが、よくわかるこの頃です。
 また、学会立ち上げ時の記録が、どこかに要るようにも思えてきました。