ショートリードの大規模シーケンシングのプラットフォームとしては定評のあるイルミナ社が、シーケンシングを行う研究者が強く願う夢をかなえてくれた可能性のあるプレス・リリースを、米国現地では2013年1月8日に、日本では同年1月9日に発表しました。
それは、米国ベンチャー「Moleculo社」をイルミナ社が買収することによって、エラーも低く抑えながら10kbをシーケンスするという新技術を使えるようにしたというのです。
もしこれがそのように使えるなら、一気にマッピングやアッセンブリの問題も、このイルミナで一気に解決します。
イオントレント社のプロトン機の快進撃にも、大きな影響を与えるだけ得なく、この業界の地図を大きく塗り替えることになりそうです。
2013年年始の現在ですが、本年最大級の衝撃の発表になる可能性も高いでしょう。
とにかく、要注目です！
＜参考１＞イルミナ社プレスリリース（英語版:2013年1月8日付）抜粋
「A novel library prep method and analysis algorithm, enabled by the acquisition of Moleculo Inc., will produce synthetic read lengths up to 10 kb at an extremely low error rate (Q50 or better). This advancement allows more comprehensive coverage and accurate genotyping of clinically important genes and new applications such as phased resequencing of human genomes, and rapid de novo sequencing of complex plant and animal genomes. 」
From "Illumina Announces Sequencing Technology Innovations - Rich Pipeline Delivers the Most Comprehensive End-to-End Solutions for Next-Generation Sequencing -"
(http://investor.illumina.com/phoenix.zhtml?c=121127&p=irol-newsArticle&id=1772443)
＜参考2＞イルミナ社プレスリリース（日本版:2013年1月9日付）抜粋
「Moleculo Inc.の買収によって可能になった新たなライブラリー調製法と解析アルゴリズムは、10Kbまでの合成リード長を産出し、かつ極めて低いエラーレート（Q50以上）を達成します。この進歩により、臨床的に重要な遺伝子に対して、さらなる包括的なカバレッジと正確なジェノタイピングをもたらし、ヒトゲノムのフェーズリシーケンスや、複雑な動植物ゲノムの迅速なde novo シーケンスといった新たなアプリケーションを可能にします。」
（http://www.illuminakk.co.jp/company/news_release/pr20130109_1772443_j.ilmn）
