啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

米国の「財政の崖(がけ)」

 ご存知のように、米国債の発行残高は、16兆4千億ドルの上限を突破し、法律を変えてこの上限を変更しない限り、米国債の償還ができなくなって、崖から突然落ちるように、いわゆるデフォルト(破綻)が突如起こる危険性に直面しています。
米国議会では、野党の共和党議席数のほうが政権与党の民主党より多いため、すんなりとはオバマ政権の言うようにはならない状況が存在しているのです。
  これが、米国の「財政の崖(fiscal cliff)」と言われる深刻な財政危機です。
 2013年1月1日に、何とか減税失効と歳出の強制削減が重なるこの「財政の崖」回避に向けた法案を上下院の両院で可決しました。法案には強制的な歳出削減(1090億ドル規模)開始の2カ月先送りも盛り込まれましたが、この先送りされた2ヶ月間に実効的な対策が求められるようになりました。これを、米国の「3月危機」と呼ぶ人もいます。