体細胞のゲノム情報が、細胞ごとに予想以上の変異があることが分かってきました。さらに1個人が約60兆個の細胞を持っていますから、その細胞は知らないうちに、皮膚細胞・髪の毛・涙など、そこらじゅうにあることになります。
また、一卵性双生児の生殖細胞のゲノム情報でさえ、異なっている可能性があると言われています。
つまり、「究極の個人情報」としてのゲノム情報という立場で倫理問題を論じるには、事実と異なることを前提として議論することになります。
むしろ、ゲノム情報の使い方から、どう人権を守るための個人情報の取り扱い方をしなければいけないのかという論点が重要なのでしょう。政府レベルの関連委員会の議論を見守りましょう。