啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ヒッグス粒子発見か?

 全世界のビッグニュースでした。ジュネーブの欧州合同原子研究機関(CERN)が物質の質量の起原とされるヒッグス粒子とみられる新粒子を発見したと発表。
 「アトラス」と「CMS」といわれるそれぞれ約3,000人からなる2つの研究チームの合計約6,000人が研究をおこない、この大人数の研究者集団による成果でした。
 ヒトゲノムプロジェクトでも、総勢約400人でしたので、ライフサイエンスの研究者からすると、6000人とは破格の多さの研究者数です。
 故大野乾博士が教授に生前よく言っていたことに、「サイエンスは個人のもの、アイデアが一番大事」といった旨がありました。大野先生は、チーム研究の科学的貢献に対しては、若干の留保をもっておられたということです。
 1964年にピーター・ヒッグスエディンバラ大学名誉教授が存在を予言した粒子であったので、ヒッグス教授へのクレジットが与えられることはもちろんでしょうが、この6000人の研究者の貢献はどう評価されるべきなのか。この6000人の研究者がいなければ、今回の発見はありえなかったことは事実です。
 教授は、その評価がどうであれ、6000人の研究者の方々に「心からおめでとう!」と言いたいです!