啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

たすき掛けの「ふるさと感」

 教授は福岡の生まれですが、静岡県三島市に居を構えて約30年。もう静岡県での暮らしのほうが長くなってしまいました。だからと言う訳ではないのですが、この静岡県が大好きです。この地を愛しています。ある種の郷土愛というものなのでしょう。
 一方、ふるさとは福岡なので、静岡には居らせていただいている感も長い間抜けないのも事実でした。
 これに対して、息子と娘は三島育ちなので、彼らは三島をふるさとと強く思っています。かれらの生活の原点が静岡にあったからです。したがって、かれらがどこにいても、彼らにとってのふるさとは静岡です。
 一方、娘はまだ静岡県内ですが、息子は神奈川県在住です。静岡のふるさと感を抱きながら、神奈川県に住んでいます。
 この親と子供のたすき掛けの「ふるさと感」。同じ家族でありながら、交錯する「ふるさと感」。
 おそらく、ポジティブ思考の国際化ではなく、生きるためにやらざるを得ない国際化がこの国に押し寄せてくるでしょう。特に、産業を始めとして各方面で急速に進むと考えられる新興国に向けた国際化。
 この国際化の波においては、多くの「たすき掛けのふるさと感」や多様な「たすき掛けの祖国感」がたくさん出現してくるのでしょう。