啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

藤村ロマンチズム

 「惜別の歌」の原詩は、島崎藤村の「若菜集」にある「高楼」です。
 確か、私の記憶が正しければ、姉妹がそれぞれの思いを歌い合う形式になっていて、その全体の節を「合掌」という題目ではなかったかと思います。「
 惜別の歌」は、その後「姉妹」から「友人」関係に改変され、歌謡曲としても有名になりました。しかし、「若菜集」のこの原詩を読むと、藤村のロマンチズムを堪能できると思います。
 ただ、藤村研究の第一人者で私の敬愛する佐藤三武朗先生(日本大学国際関係学部・学部長)によると、シェークスピアに大いに影響を受けた非常に激しい作家のようだったです。
 たしかに、「破戒」とかありますもんね。