啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

日中韓バイオインフォマティクス・トレーニングコース

日中韓バイオインフォマティクス・トレーニングコースは、もう8年も続いている実績をもったプログラムです。
文科省のライフサイエンス課と交流官付のご努力の下、JSTのプロジェクトとして行われています。
毎年、日本、韓国、中国の三国が持ち回りで開催します。昨年は上海で行われました。
三国それぞれから10人づつ将来リーダーとなるような大学院生やポスドクを公募し、審査して計30人を選びます。また、最近では、マレーシア、インドネシア、インド、台湾などからも若い人達の希望や推薦があり、審査のもと、この人達もできるだけ受け入れています。
受講者は、約1週間トレーニングコースの間、異なる国の2人が組となり、宿舎が同室となって寝泊まりします。最初は大変な様ですが、コースが終わるころはお互いが一生のいい親友になっている場合がほとんどです。
 また、講師陣も、3国で平等に分担して、3国の先生方が国とは全く関係なく講義や実習を行います。
日本の場合の講師陣を例にとると、東大、阪大、京大など主要なデータベース構築やバイオインフォマティクス関連の研究・教育を行っている第一戦の先生方にお願いし、幅広い研究機関から来てもらっています。
 「バイオインフォマティクス」は、ときとして非常に狭く捉えられるので適当かどうか迷うところもありますが、データベース構築や情報解析はライフサイエンスのインフラとしてほとんどの分野で必要になってきており、総合科学技術会議文科省のライフサイエンス委員会のその他の多くの報告書に、その人材養成の必要性が幾度となく、今も書いてあります。
 このトレーニングコースに、1日に使って国際シンポジウムを開催するようになりました。
 もともと、約10年くらい前に、日韓ライフサイエンス・サミットのようなものが韓国のソウルであり、当時の科学技術庁の要請で教授がこれに参加し、できるだけ継続できるようなプロジェクトをお互いに提案しあい、実行してほしいとのことでありました。
 そして、教授がこのトレーニングコースの提案を行い、日韓合意でこのコースの開催が合意された次第です。それ以来、文科省JSTのご尽力により、JSTプロジェクトして現在に至っている経緯がありました。
 現在、大きな経済発展を遂げつつある中国と韓国、そしてこの東アジアにおける将来を考えるとき、我が国の主導性や先導性でこの地域の発展に貢献するいいプロジェクトと考えています。
 斎藤成也教授が実務を支えてくれており、日本だけでなく東アジアや、場合によっては中東を巻き込んでの、より広範囲な地域で若い人たちを応援できるように発展したらいいなあと思っています。
本日朝、文科省日中韓バイオインフォマティクス・トレーニングコース打ち合わせをがありました。