啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

2010-12-08から1日間の記事一覧

エセサイエンスの排除と信頼ある社会発信

一方、とんでもなく間違えた解説や全く学術論文も書かないサイエンティストの独断の珍説がまことしやかに流布しやすいのも、この分野であります。 やはり、キチンとした科学ジャーナリストの皆さんと信頼できる科学者が手を組んで、社会に発信し続けていくの…

進化研究がもつ知的エンターテイメント性

その意味では、生物進化の研究は、知的エンターテイメント性に非常に富んでいます。 お約束の恐竜ストーリーはもちろん、最近のひ素細菌発見のニュースのような生命の起源から、新種新原人の発見やネアンデルタール人ゲノム解析のような人類の進化に至るまで…

エンターテイメントとしてのサイエンス

実は、サイエンスには、このエンターテイメント的側面が多分にあります。そして、単に自身の教養を高めるだけでなく、そのことから「夢や希望」をもち、できることなら明るく未来志向の人生観や世界観を持つことのできるエンターテイメントです。

「夢も希望」も消費財

それにしても、この「あかつき」の社会的話題性の高さと、失敗しても多くの人達に希望や夢を与え続けられるのは、何でしょうか?金星のことが分かったところで、明日の通勤に役立つ訳でもなく、地球の何十億年の未来が見えたところで何の実務上の直ちの役にも…

失敗も研究のうち

研究開発は、研究ですので、失敗はつきものです。 したがって、「あかつき」の失敗は、研究者・技術者が全力をあげたものなら、その失敗から多くのものが得られますので、それなりに価値のあるに変わりはありません。 つまり、金星軌道投入には確かに失敗しま…

知的エンターテイメントとしてのサイエンス

国費158億円が泡と消えたといいながら、世間の風当たりはあまり強くないようです。 「はやぶさ」の感動的な地球帰還の余韻があるものの、「あかつき」の失敗に対する社会的寛容性は、ライフサイエンスに疾患治療や健康予防などの実用への応用がいつも大きく期待…

金星探査衛星「あかつき」の失敗

JAXA発表で、金星探査衛星「あかつき」の金星軌道への投入に失敗。