啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

どうして「オバマケア」は共和党にとっていけないのか

杉田米行(すぎた・よねゆき)氏のヘルプレ(Health Press)2015年2がつ10日号「【連載第3回 グローバリズムと日本の医療】オバマケアを斬る なぜアメリカには国民皆保険制度がなかったのか?」という記事が、問題の前提を見事に説明しています。
 「アメリカには医療において、国民皆保険制度はない。5000万人程度(人口の約16%)が無保険者だと言われている。世界トップクラスの医療費を使いながら、これほど多くの無保険者がいる国として、否定的に見られることが多い。
 しかし、視点を変えれば、肯定的な評価もできる。アメリカは、国民皆保険制度、つまり、国家による強制がないにもかかわらず、2億5000万人程度(人口の約84%)が何らかの医療保険を持っている国なのである。5000万人の無保険者を強調するのか、2億5000万人もの人が自発的に医療保険を持っていることを強調するのか、それによってアメリカの医療制度の評価も異なってくる。」<引用: http://healthpress.jp/i/2015/02/post-1562_entry.html >

つまり、もうすでに比較的に保障が手厚い保険に国民の84%が加入しているのに、16%の無保険者のために法律で皆保険として縛られ、場合によっては保障の質が悪い保険に変わってしまわなければならないのか、というのがオバマケア対する最大不満だったということが分かります。