啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

民主主義(democracy)と大衆主義(popularism)

国家の重要判断を要する事態において、国民投票によってその判断を決めるということは、リーダシップの決断力のなさを如実に示すもので、政治家責任の放棄と批判されても仕方ないと思われます。国家危機の救済より自身の政治生命を優先したようにみえる国民投票は、この先ギリシアの近代史として検証するときが来るとき、大きな汚点として記録されていく可能性が高いように思います。つまり一見、民主主義(democracy)にみえるものが、実際は人気取りのみの大衆主義(popularism)で決められていただけということになったりしますので、この区別は歴史の判定を待つしかないのでしょう。