啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ヴィジョンをもつこと

「ヴィジョン」とは、英語で「vision」と書きます。
基本的には、「視覚・視力・視野」とか「目撃・観察」とかという意味です。もうひとつの意味として、「洞察・構想・先見の明」とか、「未来像・将来展望・見方・とらえ方」という意味があります。また、「想像・幻影・幻覚」という意味もあります。
 ここで非常に重要な意味は、「洞察・構想・先見の明」とか、「未来像・将来展望・見方・とらえ方」という意味です。何かものを起こすときだけでなく、自身のキャリアも投資も、そして人生も、この「ヴィジョン」をもつことが大切です。
 つまり、簡単に言えば、「これから自分はどうなるのだろうか」ではなく、「これから自分はどうするのか」ということです。受動的な立場で予想や予測をするのではなく、能動的立場で実行することや実行しようとすることです。この能動的な立場で実行するときに目標が要ります。この目標が、まだ非常に具体的でなくても、大きな概略的でもいいので将来展望であったり未来像であったりするといいのです。これを、「ヴィジョン」というのです。
 若い人達が人生設計を組むとき、この「ヴィジョン」のないものは、人生を面白くなくしてしまいます。つまり、未来における未知要素もリスクとして取り入れて、「将来どうなりたいのか・将来何を成し遂げたいのか」を漠然とでもいいので考えてみましょう。「ヴィジョン」を持ちましょう!
 「40歳代で老後のことを考え始めないと、50歳代では遅すぎる」と言われてきています。65歳の平均定年後、夫婦二人で平均寿命を全うするのに約9000万円が必要という試算もあります。現在の30歳代の人達の年金受給額は、現在の半分以下だとの試算もあります。
 一方、生涯獲得賃金は、ちょっとした人生の転機で、極端に減ったり、ときには極端増えたりします。この人生の転機を、たった一度の人生ですから、他の人から決められてしまう受動的なものではなく、自己責任で自身で決めいくことが重要と思います。
 しかし、自己責任で自身で決めようとするときに、何か基準というか判断材料といったものが必要になります。このときに必要になるのが、「ヴィジョン」なのです。なにせ、お金だけでは決められないのが、人生ですから。