啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

日本の研究ポストの状況

いろいろなところで、特任ポストを切られて次の研究職ポストがなかなか見つからない例を目にします。
例えば、特任助教を終えても昇進ポストや継続ポストがないためポストドクにもどろうとしても、年齢の問題や専門性の不整合の問題あるいは業績不十分でポストドク職にもつけないという状況は頻繁に目にします。
また、アメリカなどに留学しようとしても、米国内のグラント状況が最悪のようになっているので、雇って貰えるポストが極端に少なくなっているのです。
さらに、台湾・韓国・中国にポストをもとめようとしても、こちらも状況が悪化しているのと同時に、待遇が日本ほど良くないため、躊躇してしまうのです。
いわゆるファカルティ・ポジションは、団塊の世代の退職ラッシュが間もなくピークを迎えますので、それなりに出てくるとは思われますが、大学などが経費削減などに強く動いていますので、かなり絞り込んだポストの求人になることが予想されます。
このような状況の中で、どう研究ポストについて行くかは、若い人達だけでなく中堅研究者達にとっても切実な問題になってきていると言わざるを得ません。