啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ナノポアの試験的使用の募集を締め切る

昨年の秋に、ボストンのアメリカ人類遺伝学会で突如発表されたナノポア。
約2年前から、「もう出る、もう出る」と噂されながら、延期に延期を重ね、一時はサンプル製品は「はりぼて」ではないかとさえ、疑われたりしたこともあっただけに、ボストンでの製品発売の発表の衝撃はただものではないものであったと言われています。
ナノポアは、1分子テクノロジーで、USBタイプのパソコン電源で動く使い捨ての「シーケンサー」です。ヒトゲノムの大きさのDNAでも約2時間ほどで終わるという画期的なものです。
つまり、パソコンを1万台用意すれば、並列処理で1万人のゲノム解読が2時間でできるというものです。
ゲノム・シーケンシングを根本的にかえる革命児とも言われています。
このナノポアに世界中の研究者が殺到するのは必至であるため、当初は保証金をとって製品をリースして、まずは製品評価をおねがいするということで、製品配布を始めるのです。
それでも世界中から希望者が殺到し、もう第1期の申し込みを締め切ったという通知がきたのでした。
さあ、今後どういう展開になるか、要注目です。